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      MAIL MAGAZINE  梟雑話
       2003/08/04  [063]

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 ふくらうはふくらうでわたしはわたしでねむれない
                 山頭火の句
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今週こそは今週こそはと思っていたが、とうとう3週も休んでしまいました。
6月暑い甲子園に戻って体の調子も崩れかかって、こちらに戻る途中寄った取
手の朝晩の涼しく時には寒いくらいの気候に驚いていたら、なんと北海道の寒
いこと、この1月足らずで何日畑作業で暑い日があったろう。

ほぼ1ヶ月ぶりに戻ったら、父は畑作業で少し頑張りすぎたようで足が痛くて
ご飯支度に立っているのもつらいほどになっていた。 
筋肉痛と思い内科のかかりつけの医院で湿布薬を貰って貼っていたが一向によ
くならず、紹介状を書いてもらって苫小牧の大きな病院で診てもらった。

脊椎狭窄で右足に行く神経が圧迫される坐骨神経痛と診断され、姿勢の注意と
内服薬数種類を貰ってきた。
薬が効いて今では少しの農作業ができるようになって来たが、まだまだ本調子
ではなく少々気弱になっている。

八反弱の畑は草が伸びて、特に自家用と親戚にあげるジャガイモの畑は雑草の
方が大きくなっていて、一刻も早く取らねばならないありさまで、草削りなど
使える状態ではないので腰をかがめて1本1本取ることになった。
あれだけ鬱蒼とした一画がすっきりとして傍らには草の山ができた。

庭の垣根の横の道は木の枝がはびこって畑に行くのに邪魔なので、勝手に切っ
たのだが少々でこぼこになってしまった。
蔓が伸び初めて地を這っている花豆とトマトに手竹を立てて、いよいよダリア
畑の草取りだ。
小型耕耘機に機具を取り付けてもらって、通路と列の間の草を土をかき回して
ダリアを傷めないように取った。

一方苺とハスカップは充分熟して早く採ってくれといっているようで、苺を摘
み黒紫のハスカップの小さな実を潰さないように一粒一粒摘んで、何とかジャ
ムを作ることができた。

さあ次はダリアの一株一株の周りの草を草削りで削って集めて、すでに伸びて
いる脇芽を摘んで施肥をして、耕耘機に別の機具を取り付けて根元に土寄せを
する根気の要る仕事である。
この低温が私には幸いして朝5時に起きて夕方6時過ぎまで頑張って7月いっ
ぱいで何とか一人で終えることができてほっとしている。

自分達の三度の食事、三日に一度の秋田犬「嵐雪」の餌の屑ジャガイモと魚の
あらの煮物、温室の水遣りと窓の開閉、週に一度の千歳のスーパーのまとめ買
いとその処理、父の病院・・・・。

7月19日は片道3時間弱を運転して、美原小学校での弟のメモリアルコンサ
ートに父を連れて行った。
コンサートでは父の90歳を祝う場面もあって、卒業生や先生が一緒になって
校歌を歌ったりでとてもよい思い出ができた。

僅か20日余りでこんなに仕事をしてもう何ヶ月も過ぎたように思える。

さてこの間私の部屋は送ったままのダンボールが口をあけ必要なものだけを取
り出したままでごちゃごちゃ、机の上は積み重なったもので片付ける気力もな
く、ホームページの写真の更新も梟雑話もと心は焦ってイライラしていたが、
一回目休んでからは、落ち着くまでは休もうと開き直った時点で気持ちがぐっ
と楽になった。

拙文を読んでくださっている皆さんには申し訳ないと思いながら、お断りも入
れる暇がありませんでした。
ここ数日雨が続いて神様は充分労ってくれました。
部屋も片付けることができてやっとこの言い訳文が書けました。来週からはま
たいろいろ書こうと思っています。

  ひとり住めば雑草など活けて  山頭火

  草のそよげば何となく人を待ってゐる  山頭火

  ぬいてもぬいても草の執着をぬく  山頭火

  ともかくも生かされてはゐる雑草の中  山頭火

  風がすずしく吹きぬけるので蜂もとんぼも  山頭火

4時半に起きて窓を開けると外気は冷たく一面の霧で物皆しっとりと濡れてお
りました。この文の下書きをしてPCに打ち終えた今は7時10分前です。
左右の指でブラインドタッチなんて訳にはいかないのです。

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    著者 佐藤北耀

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